わたし文庫

詩やショートストーリーやエッセイなど、ふとしたキッカケでわたしの中に生まれたストーリーを感じたままに綴っています♪

見えない友達

ペキペキと音がして

空に亀裂がはいった。

 

空の割れ目から落っこちてきたのは

ネコだった。

 

 

だが、そのネコは

「ニャー」とは鳴かず

 

 

「わたし、何に見えますか?」と聞いてきた。

 

 

 

なので、僕は

「僕の友達に見えます」と

教えてあげた。

 

 

 

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ネコを飼いたいと思っていたら

夢を見た。

 

 

 

 

 

12匹飼っている夢だった。

 

 

 

 

 

飼いすぎやろ!

 

 

目覚めてからツッコんだ。

 

 

 

 

 

 

それほどまでにネコを欲しているせいか

最近、家にいると

異様にネコのなき声が聞こえて来る。

 

 

その頻度は、まさに異様。

 

 

ネコを飼っていたこともあるのでわかるのだけど 

ネコってそんなに鳴かないよねってほど

よく鳴いているのである。

 

 

 

 

 

 

 

その鳴き声はある日突然聞こえだしたので、最初は

 「ご近所で仔猫でも生まれたのかなぁ」と思っていた。

 

 

 

 

ところが

ネコの鳴き声が聞こえる頻度が

どうも低くなる気配がない。

 

 

 

もしや仔猫が誰かの助けを求めて

必死でないているのではないのか!?

 

餓死寸前とか!?

 

 

 

鳴き続ける声に

そんな考えが頭をもたげ

いてもたってもいられず

 

家から飛び出したこともある。

 

 

がしかし。

 

 

 

家にいる時はあんなにも聞こえて来る鳴き声が

私が外に出た途端、やんでしまうのである。

 

 

 

人の気配に怯えているのかと思い

一応近所の家の物かげとか、車の下とか

ネコがいそうな場所を見て回ったのだけど

鳴き声の主の姿を確認することはできなかった。

 

 

 

2〜3回捜索を試みたけど

結果は同じだったので

 

やはりご近所の飼い猫が鳴いているのだと結論にいたり

今は鳴き声が聞こえても

外に飛び出して行きその姿を探すことはない。

 

 

 

けど

やはり気にはなる。

 

 

 

 

私が飼っていたネコは

外に出かけていて、屋根伝いに家に帰ろうとして

マンションの隣の部屋のベランダに

間違って降りてしまうことがよくあった。

 

 

そんな時は

めっちゃ鳴いた。

 

 

 

ミャーミャーミャーミャーミャーミャー

 

(ちょっと休憩)

 

ミャーミャーミャーミャーミャーミャー

 

(ちょっと休憩)

 

ミャーミャーミャーミャーミャーミャー

 

 

 

隣のベランダからわたしが迎えに行くまで

根気よく鳴き続けた。

 

 

あと、ご飯が欲しいとか

外に出してくれとか。

 

 

要は何かしてほしい時に

鳴いていた。

 

 

 

 

だから

私としては、ほっとけないのである。

 

 

 

姿は見えないから

何かをすることはできないけど

 

でも

「気にかけているよ」というのだけは

そのネコに伝わっているといいなを思う。

 

 

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